ドイツ侵攻により対戦車兵器が
不足したソ連では、コムソモーレッツ
装甲牽引車にZiS-2 57mm対戦車砲
を搭載した自走砲を急造しました。ZiS-2は当時のドイツ戦車全てを
正面から撃破できる優れた砲でした。ZiS-30は装軌車両である強みで
適切な路外機動能力を持ち
(一部の風評に反して)射撃時の
砲安定性も十分でした。
ただし、乗員はほぼ剥き出しで
戦うことになり、死傷率はかなり
高かったようです。
101両が1940年型コムソモーレッツ
から改造され、主として
モスクワ防衛戦に投入されましたが、
その殆どが失われました。
急造兵器としては十分な性能を
発揮したので、ソ連では継続生産
を検討しましたが、既に
コムソモーレッツ牽引車自体が
殆ど失われており、計画は断念
されました。
長大な砲身と小柄な車体の対比
が非常に面白いシルエットに
なっており、ぜひコレクションに
加えていただきたいユニークな
キットです