PzH2000自走砲の天井や操縦席周りには六角形のボルトがびっしり取りつけられていますが、これは増加装甲を取り付ける為のものです。
実車では総計78枚の装甲板から成るこの装甲は、自走砲や航空機、攻撃ヘリコプターのトップアタックから脆弱な車体上面を守るためのものです。
特徴的なのは、表面にびっしりとトゲ状のゴム突起(長さ60mm)が植えられている点です。
これは、成型炸薬弾を装甲手前で強制爆発させ、車体への被害を減らすためのものです。
この特徴から「ハリネズミ装甲」とも呼ばれています。
タリバンとの戦いでアフガニスタンに派遣されたPzH2000自走砲は、この増加装甲を取りつけた姿で戦いに臨みました。
その傑出した機動力、優れた射程、そしてその防御力から、現在の自走榴弾砲の中で抜きんでた性能を持つことが証明されたのです。